2018年12月15日土曜日

クラシックギターにピックアップ

寒くなってきましたね。

もうすぐクリスマス。ミュージシャンの方はクリスマスのイベントコンサートが入っている方も多いと思います。

そうしたイベントで演奏する場合、しっかりしたPAさんが入っていればマイクでギターの音をとってもらえばいいんでしょうが、ギターはもともと、音量の小さな楽器、他の楽器やボーカルさんと合わせる場合は、ハウリングの問題など、いろいろと音量の乏しいギターならではの悩みがあります。

例えば、村治佳織さんみたいな一流のギタリストはいいんです、PAさんがちゃんとそんなことは考えてくれますから。でも、アマチュアギタリストは、そんなわけにはいきません。音響のよいサロンホールなどでソロをやっている分には何も問題になりませんが、私のように、いろんな会場、いろんなシチュエーションで弾いてみたいなあ、という願望があるポピュラーよりのガット奏者はそういうわけにはいかないのです。

私は、今まで、いくつかこの音量問題に対して、取り組んできました。

まず、最初に使ったのが、DPAのクリップマイクでした。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/252142/

これは、値段もそこそこしますし、痛い出費でしたが、音は抜群でギターの生音を忠実に再現してくれます。しかし、欠点もあります。まず、ボディーにクリップするのが、意外とメンドクサイ(笑)それから、演奏中、外れやしないかと不安になったり、ちょっと邪魔だなと思ったり。
何よりの欠点は、ソロならまだ何とかなるかもですが、他の音量の大きな楽器と合わせるときは、特に、ハウリングが出やすいです。これは、マイクアンプなどと上手に組み合わせれば解決できるかもしれませんが、私には知識がありません。管楽器や、バイオリンなど元の音も十分に大きくて、それほどゲイン上げなくてよい楽器には、最高のマイクだと思いますが、ギターの私の場合、ハウリングの不安が消えませんでした。

次に試したのはmspのピックアップ。

http://www.123music.jp/?pid=113510792

これは、表面版を磁石で挟むタイプのピックアップです。これも、音も悪くはないし、演奏時邪魔にもならないので、その点はいいのですが、これも付けるのがメンドクサイ(笑)し、なにより、強力マグネッドで挟む方式だから、つけたり外したりするときに、ギターの表面板を傷めそうで怖い。

そんなこんなで今まで試したものは、不満があったため、今回、思い切って、ピックアップをギターに取り付けることにしました。

ピックアップ取り付けをお願いしましたのは、岐阜の神戸町にある、レゾナンス・ギターズさん。私の家からは、車で十分とかかりません。ご近所にこんな素晴らしいギター工房があるのは、ラッキーでした。
https://resonanceguitars.jimdo.com/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB/

ピックアップは、レゾナンス・ギターズさんのオリジナルピックアップ「DEOクリアPU」です。
以下のリンクに詳しい情報ありました。私が取り付けてもらったのも、同じ仕様のものです。
http://deoemon.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-9cc7.html









 ピックアップは非常に小さいですから、生音への影響はほとんど感じませんでした。ギターに穴は開けません。ケーブルはサウンドホールから出して指板上を這わせてもらいました。

プリアンプは内蔵していませんから、外付で、パラアコという俗称で知られる定番のアコギ用プリアンプを使います。

ついでに、ポジションマークも埋め込んでもらいました。いままで、ステージでいざ弾こうとしたときに、ポジションマーク用に貼ってあったシールがはがれて青ざめたことが何度かありますので、非常に助かります。


「DEOクリアPU」の音ですが、非常に生音を忠実に再現してくれていると思います。MSPのピックアップも悪くなかったですが、MSPよりも音が太く生々しく感じます。

何より、PAに使わないときは、普通のクラッシックギターとしてそのまま使えますし、PA使うときもいちいちピックアップやマイクをつけたり外したりする必要がありませんから、非常に、楽です。

youtubeの動画は軽くですが、実際にアンプにつないで鳴らして弾いています。アンプは、AER Compact60/3を使っています。ほんのうっすらアンプのリバーブをかけています。

録音は、今回はZOOM Q8+マイクXYH-6でとっています。PCでエフェクト加工などは何もしていません。結構、いい音だと思いませんか?

機材は、お金がかかりますね。私の場合は、子育て世代ゆえ、親父の道楽に散財は出来ません。会社の資格取得制度で資格を取ると奨励金などもらえるので、せっせとそれで機材代を稼ぎました。4年間で18個も資格を取りました。大変だったー!!その勉強時間をギター練習にあてていれば、今頃もっとうまくなっているかもしれませんが、今の機材は揃えられなかったでしょう(笑)

使わなくなったMSPピックアップはウクレレ用にしたいと思います。あまり弾く機会はないですが(汗

DPAのマイクは・・・楽器好きな娘のために残しておきます。管楽器やヴァイオリン、コントラバスなどの弦楽器には非常に良いマイクだと思います。

あとはリバーブを買い足したいくらいでしょうか。これで、ほぼ、機材に不満はなくなりました。
レゾナンス・ギターズさんのおかげです。

クラシックギターでPAの悩みを持っている方の参考になればと思います。





























2 件のコメント:

  1. 演奏のクオリティがダイレクトに伝われば伝わるほど、オーディエンスにとっても非常に嬉しいことであります。会場その他の環境次第でせっかくの美しいプレイが損なわれるのは残念ですが、オーディエンスにはその苦労を知ることはあまりありません。伝える努力を怠らないミュージシャンの方々の、日々向上しようと探求心に心から感謝、です。

    返信削除
    返信
    1. Jobim様、ありがとうございます!やはり、こういった機材も出来れば楽器本体と同じくらいこだわりたいところです。少しでもいい音を届けたい、そんな気持ちは演奏する皆さん、持ってらっしゃると思います。コメント、ありがとうございます!

      削除

クラシックギターにピックアップ

寒くなってきましたね。 もうすぐクリスマス。ミュージシャンの方はクリスマスのイベントコンサートが入っている方も多いと思います。 そうしたイベントで演奏する場合、しっかりしたPAさんが入っていればマイクでギターの音をとってもらえばいいんでしょうが、ギターはもともと、音量の小...